引越しのときのゴミはどうやって処分する?

新居への引越しの際には、大量の不要品やゴミ・粗大ゴミが出ます。引越し前後はさまざまな準備や手続きで忙しく、不要品は引越し直前にまとめて回収会社に引き取ってもらったという人も少なくないのではないでしょうか。

 

しかし、不要品の処分方法はそれ以外にも存在します。前もって計画的に処分すれば、お金になったり喜んでもらったりと、余計なゴミを出さずに済むかもしれません。

 

それでは、不要品の処分方法と選び方についてご説明します。

「捨てる」の前に「売る」「あげる」

引越しに伴って出てきた不要品を、すぐ捨ててしまうのはもったいないことです。捨てる前に、誰かに「売る」「あげる」という選択肢を考えましょう。

 

自分は「もういらないかな?」と思うような品物でも、実は単に使わなくなっただけで、汚れたり壊れたりしていないこともありますよね。たとえば、子供用の服はすぐに着られなくなってしまいますが、服のサイズに合う子供は常に存在するわけです。そうした子供を持つ親にとっては、不要品ではありません。自分たちにとっての不要品が、他人にとっては欲しいもの、ということもあるのです。

 

まず「売る」を検討しましょう。リサイクルショップやインターネット上のオークションサイトなどを利用すると、自分でも思いがけないほど高く売れることがあります。引越し前後は出費が多くなりがちですから、不要品を少しでも売ることで、住宅費用や引越し費用の足しになるとうれしいですね。

 

お金にはなりませんが、「あげる」手もあります。家族や友人・知人といった近しい人に「○○はいらないか」と尋ねて、欲しがっている人にあげてしまいます。家具や電化製品のように持ち運びが難しいものは、運送費がかかる場合もありますが、費用負担はもらう側との相談になるでしょう。

 

「あげる」の中には、寄付も含まれます。タオルや服などをはじめ、世の中には生活必需品が十分に手に入らないで困っている人がたくさんいます。捨てたりお金に換えたりする代わりに、寄付するのも、気持ちいいものです。ただし、その場合は使う人のことを考えて、充分使えるものを選びましょう。

三種類の処分先

売ることもあげることもできない不要品については、何らかの形で処分(廃棄)することになります。自治体によりますが、処分先はおおむね「自治体の粗大ゴミ処分サービス」「民間の不要品処分会社」「引越し会社」の三種類に分けられます。

 

「自治体の粗大ゴミ処分サービス」を利用すると、安く不要品を処分できるメリットがあります。ゴミに貼り付けるシールを購入する代金(数百円~千円程度)だけで済みます。その代わり、回収日が限られるため、前もって申し込みを行う必要があります。直前の申し込みはほぼ不可能です。加えて、大量のゴミの引き取りはできないのもデメリットです。

 

民間の不要品処分会社ですと、回収日の融通が利く(引取日の指定ができる)ため直前の申し込みでも引き取ってもらえる可能性が高いです。その一方で引き取りの値段は数千円から数万円になることもあり、しかも会社によって大きな差があります。日程に余裕があれば、複数の会社から相見積もりを取って比較することをおすすめします。

 

もう一つの手段として、引越し会社に不要品の引き取りをお願いする手があります。当然、引越し当日だけの引き取りになりますから、お願いできる数は限られます。引越しの見積もりを取るときに、併せて交渉してみるとよいでしょう。

処分先選びは適材適所で考える

不要品の最適な処分方法は、引越し日までの期間によって異なります。

 

安く処分したいのであれば、引越しの数カ月前から処分計画を立てて「売る」「あげる」を進め、残ったものだけ自治体の粗大ゴミ処分サービスを利用するのがベストです。時間と計画性さえあれば、ほとんどの不要品をこの方法で処分できます。

 

もしも引越し直前になって、一人で持ち運びができないような大きな品物を処分することになった場合は、民間の不要品処分会社を利用することになります。引取日や引取可能品の融通が利きます。ただし、前述の通り値段は高いので、あくまで「最後の手段」とします。場合によっては、引越し先に持っていってからそこの自治体の粗大ゴミ処分サービスを利用することも考えておきましょう。